exhibition Shinjuku
【作家ステイトメント】
「本展は、かつて炭鉱で栄えた長崎県の池島に訪れた経験をもとに、映像、絵画、写真、彫刻などの様々な形式で制作した作品を発表する。これまで、現代に生きる我々が抱える弱さや脆さ、あるいは社会との表面的な関係性について表現してきた。また、制作過程やアイデア創出においては、壊す・作るということを繰り返し意識してきた。近年では人とは何か、あるいは生きること・死ぬことといった根源的な問いに興味を持ち制作している。今回訪れた池島は、2001年に閉山した九州最後の炭鉱の島で、島に残るアパートや工場は朽ち果て草木に覆われている。資本主義の残骸とも言えるこれらの廃墟群は物悲しさと同時に、建物としての役割から解放された穏やかな姿にも見える。本展では、これまで描いてきた人間社会における抑圧された姿から発展し、そこから解放された姿について考えている。自然に還ろうとする廃墟を前に、生まれ、死んでいくことの無常さを突きつけられた経験から、自分と世界との不可分な関係性を表現する。」
【作家略歴】
1996年 岡山県生まれ2019年 京都精華大学デザイン学部卒業
GALLERY KTO所属作家
現代社会の匿名性、消費されるモノとしての視覚イメージを作品に取り込み、コミュニケーション不在の社会の寂寥を示唆する作品を制作している。
近年の主な個展に「persona」(N project、大阪、2023年)、「0」(GALLERY KTO、東京、2023)、「I'm tired」(GALLERY KTO、東京、2022)。
近年の主なグループ展に「connect」(TOKU Gallery、中国・南京、2023)「アルカイの空 – Sky of the beginning」(TAV GALLERY、東京、2023)、「シェル美術賞展 2020」(国立新美術館、東京、2020)などがある。
大西晃生 個展
「Life」
2024年1月9日 (火) 〜 2024年2月10日 (土)
Sat Jan 9th 2024 〜 Tue Feb 10th 2024